珍しく文を書く珍種

旅路の飛行機の中、私は無心にスマホのメモ帳に文章を綴る。たまには文章を書かないとバカになる。
人間の大きな悩み事は変化だ。
人は変化を恐れる生き物なわりに、変わらない日々を嫌う。
変化、それは善か。
なんて韻を踏んだところで本題に入る。
私が新卒で証券会社に就職した12年前、
「石の上にも3年」なんて言葉は転職しようとする若者に投げつけられる石そのものだった。かく言う私は証券会社を1年と2ヶ月で退職したのだが。
昨今、人生は多様化した。
それが結果として良いかはわからないが、選択肢は増えただろう。
「選択肢のある人生を生きる」という難題について触れたい。
私は珍しい人生を送っていると思う。
23歳のとき私は新卒で証券会社に入った。
ここまでの選択には既視感があった。
時は経ち34歳。
そのサラリーマンはいま
起業家でプロボクサーでラッパーでタレントで元アメフト選手だ。
年に4回は骨折をする。
それでも多くの経営者が僕の人生に憧れているとも聞くことがある。
しかし僕は大きな暗闇の中で恐怖に襲われながら迷子になる日々も多々ある。
いつからだろう。
地図が、コンパスが、すっかり行先を教えてくれなくなったのは。
おそらく手ぶらで渡米したときに違いない。
全くをもって周りに前例がいなくなってしまった。
経営者という人種の群れからはぐれ、もう戻れないという感覚はあった。
誰にも共感されない日々が始まった。
孤独でも孤高でもない。
珍種という生き物。
「人と違う生き方をしたい」
なんて言葉をきくこともあるけどオススメはしない、けれど安易に否定もしたくない。
きっと人は勝算のない闘いを求めてる。
何かに退屈しているならば、つまらない勝ち星を並べすぎたのかもしれない。
なぜ人は刺激を求めるのか。
遺伝子レベルに答えがあるに違いない。
僕は学者ではないからその答えは知らない。
さあ、飛行機が着陸した。
殴り合いの時間だ。
たどり着いたことのないどこかにいきたくて今日も何に挑む。
どうか骨折しませんように。

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